「マツコの知らない世界」でも取り上げられていたさつまいも。11月頃から収穫時期を迎えます。肌寒い冬には、夕方から夜にかけて「石焼き芋」売りの屋台がまわってきたりして風情がありますよね。
ひと口にサツマイモといっても、昔ながらの「ほくほく系さつまいも」、10年ほど前から人気爆発中の蜜がたっぷり繊維質な「ねっとり系さつまいも」と、食感の異なるさつまいもに二分されています。それぞれのさつまいもの特徴、おすすめの調理法を紹介します。
これぞ王道!昔ながらのホクホク系さつまいも
ホクホクさつまいも品種
鳴門金時
鳴門金時は名前が示す通り、徳島県の特産品。関西を中心に西日本で多く流通している品種の一つです。
外の皮はムラのない紅色、皮をむけば綺麗なクリーム色の粉質。加熱すれば黄色くなりホクホクした優しい食感が人気ですよ。どこか懐かしくほっこりしますね。
紅あずま
関東を中心に流通しているのは、この「紅あずま」。東日本・関東でさつまいもといえば「紅あずま」のことを示すことも多いですね。
濃い赤褐色の皮を持ち、繊維質が少ないのが特徴。粉質でホクホクした食感です。上品な甘さを持ち、加熱すると糖度も38度まで上がり、さらに甘く変化。天ぷらやお菓子など幅広い用途で使われていて、昔から「ほくほくした焼き芋」の定番品種になっていますよ。
採れたてで焼くと「ほくほくした焼き芋」になり、十分に貯蔵した物なら「ねっとり系の焼き芋」に変化します。1つで2度美味しい、面白いさつまいもですね。
おすすめ調理法
昔ながらの焼き芋は、ホクホクで美味しいですね。焼き芋だけでなく、天ぷらにしたりスイートポテトにしたりと、バリエーション豊富なのもさつまいもの魅力ですよね。
「おやつ」としても最適なさつまいもを使ったレシピを紹介します。
かぼちゃと一緒に「スイートポテト」
かぼちゃとサツマイモ、どちらも甘みが強く、混ぜることでより一層美味しくなります。工程は多いですが難しいことは一切していないので、誰でも簡単にスイートポテトが作れますよ!
かぼちゃの収穫時期は夏から秋にかけてですが、3ヶ月ほど寝かしたほうが甘みが強くなるため、サツマイモと同時期に食べごろを迎えます。カボチャはβカロテンが豊富。緑黄色野菜が一緒に取れるのもこのレシピの魅力ですね。
簡単!スイートポテトタルト
タルトの上に絞ることによって、見た目も可愛らしい一品に変身!小さくて可愛いのでインスタ映えも狙えますね。
オーブントースターで作れるので、調理器具の揃っていない一人暮らしでも、簡単に作ることができますよ。
たい焼きの中に入っているのはサツマイモ!
家にホットメーカーがあるなら試してみたい「たい焼き」
サツマイモでたい焼きなんてちょっと珍しいですよね。中身が小豆の「あんこ」じゃなくサツマイモというのも面白い。この要領でたこ焼きやワッフルなど、いろんな物にチャレンジしてみても楽しそうです。
しっかり潰してグラニュー糖を混ぜ、「サツマイモ餡」にして中身にすると白餡のようなたい焼きが出来上がりますよ!試してみて。
みんなの「ほくほく系」サツマイモ
おひるごはー。鯛塩ラーメンと鳴門金時のコロッケ。 pic.twitter.com/fKLklfsgr8
— あまね(2次元) (@amane_supernova) October 20, 2018
鳴門金時のスイートポテト🍠
台所がさつまいもとバターの甘い香りになって、作るだけで心が満たされる #スイートポテト #お菓子作り #秋 pic.twitter.com/WUZUxGw3X0— ひとり調理クラブ (@cyourikurabu) October 20, 2018
ハッカクというお魚の天ぷらと紅あずまというさつまいもの天ぷら。 pic.twitter.com/QYM9YKqQQg
— みっさん (@missan8) September 14, 2018
幼稚園の園児が、サツマイモ掘りをしている所を見て焼き芋が食べたくなりました✨🍠😋👍🏻
茨城県産の紅あずま✨🍠✨
甘くて美味しかったです😊生産者の方に感謝です🙏
これよりも少し値が張る品種も有りましたが、次回のお楽しみにしました😊🎶安納芋も最高に柔らかく甘かった事を思い出しました😋👍🏻 pic.twitter.com/8KBonLFw81— FUMI (@BasserFumihito) October 17, 2018
近年大人気!ねっとり系さつまいも
ネットリ甘いさつまいも品種
安納芋
甘い蜜芋の代表格が種子島の特産である安納芋ですね。従来のサツマイモと違い、水分が多くねっとりとした食感、リンゴのように身の中に蜜がたっぷり詰まった甘いサツマイモ。
とても糖度が高く、焼き芋にすると「とろーっ」と甘い蜜がこぼれるほど。2つに割った際にはキラキラ輝く様に見栄えもします。テレビ・雑誌などでも頻繁に取り上げられるのも頷けますね。
収穫してから1ヶ月程寝かせると、さらに糖度が上がります。購入する際には収穫時期を参考にすると良いですよ。
紅はるか
2010年に品種登録された新しいサツマイモ。安納芋より「はるかに」甘いということから、その名前がつきました。その糖度は焼き芋にすると50〜60度にもなるというので、もはやスイーツのようです。
水分がしっかり含まれていて、喉につまらない口当たり。食物繊維に加え、お通じが良くなる「ヤラピン」が多く含まれるのも女子には嬉しいですね。
さらに、紅はるかを元に様々な「ブランドさつまいも」が各地で生まれています。大分の「甘太くん」、宮崎の「葵はるか」、茨城の「紅天使」など、全国各地で栽培が進んでいますよ。これからさらに人気が出そうですね。
シルクスイート
出典:上山種苗のさつまいも苗
2012年に登場したシルクスイート。焼き芋にした際の口当たりが非常になめらかなのが特徴です。濃厚な甘みがあり、後味がスッキリしている上品さも兼ね備えていますよ。
貯蔵性にも優れ2ヶ月ほど寝かせると、さらに甘くねっとりとした食感に。今までに味わったことのない触感が楽しめますよ。スーパーなどではあまり出回っていないので、お取り寄せがおすすめです。
おすすめ調理法
ねっとり系のサツマイモは、糖度が高くとっても甘いのでやっぱり「焼き芋」がおすすめです。そこで焼き芋をする際の簡単な調理法をいくつか紹介します。
ちなみに、サツマイモの端をちょっと切って、断面が黄色いと焼き芋に適したサツマイモです。切ってみて白かったら天ぷらなどにするといいですよ。
オーブンで作る王道焼き芋
水で濡らしたペーパーを重ねて包むことで水分の抜けすぎを防ぐ、この一手間がポイント。
時間はかかるけど、オーブンをあらかじめセットしておけば、あとはオーブンがじっくり焼いてくれます。放置しておけるので楽チンですね。
どの家庭にもある!グリルで作る焼き芋
コンロの間にある魚を焼く「グリル」でも焼き芋ができますよ。家にオーブンがなくてもグリルならあるという家庭も多いですよね。
弱火でじっくり30〜40分程焼けばOK。注意点とすれば、空間の高さがないので「上にぶつからないサイズ」を選ぶ必要があります。レンジで作る焼き芋よりも、しっとり出来上がるのが魅力です。
さらに簡単裏技!安納芋炊飯器
裏技の定番「炊飯器」でも手軽に焼き芋ができちゃいますよ。芋と水を入れてスイッチを押すだけ。とっても簡単ですね。
おやつとして作ることが多い焼き芋なので、その時間帯には炊飯器が空いていると思います。一緒にご飯を炊く必要がないので、裏技としても使いやすいですね。
ポイントは芋を入れすぎないこと。サツマイモ同士が重ならないぐらいの量がちょうどいいですよ。
みんなのねっとり系焼き芋
安納芋バター pic.twitter.com/88js53jgw2
— 翼 (@283_runrun) October 20, 2018
畑で、安納芋が採れました〜!
モグラの被害がいっぱいあったから、絶対美味しいと思って焼き芋作った pic.twitter.com/8tAaI4zOEq— 土鍋ご飯 (@1206tks) October 20, 2018
安納芋の焼き芋甘い美味しい pic.twitter.com/RLSF8uooYv
— 淡海 (@ayaseyoden) October 14, 2018
初焼き芋〜。紅はるか、うまし pic.twitter.com/F19HOBvlHd
— cihiroapple (@chihiro_apple_) October 17, 2018
シルクスイート甘〜い pic.twitter.com/1FMH5aQBjI
— カレー@ひでっち (@hidecche) October 12, 2018
焼き芋甘くてホクホクメッチャ美味しい今日もお疲れ様でした pic.twitter.com/AITSZH7oor
— チノッチ風来坊 (@ftafyapm) October 17, 2018
寝かせておくのは大事!芋の保管方法
「芋掘り」体験などで持ち帰ったさつまいもは、1〜2ヶ月程寝かせることで、より甘いさつまいもに変化します。掘り立てが一番美味しいと思いがちですが、熟成させることでデンプンが糖に変わり、さらに美味しくなりますよ。ポイントを押さえて、熟成後にカビなどが生えてしまわないようにしましょう。
芋掘りなどで持ち帰ると、まだ「さつまいも」には土が付いたままですよね。その土はできればそのままに、水で洗ったりしなきようにしましょう。水に触れると傷んでしまいます。
サツマイモを含め、野菜は呼吸をしています。密閉したりせず風通しの良い冷暗所で保存しましょう。高温になる場所だと芋から芽が出てしまいます。反対に1桁を下まわるような低温だと、サツマイモが傷んでしまうので注意が必要です。
サイズの小さい物ほど傷みやすいので、熟成後は小さい物から食べるようにしましょう。